「なんとなく感じているけれど、言葉にできない…」そんなモヤモヤを抱えたこと、ありませんか?
言語化する力があれば、仕事の場面でも人間関係でも「自分の考えを的確に伝えること」ができるようになります。でも、いざ言葉にしようとすると、なかなかうまくいかないものですよね。
今回は、「言葉にならない!」という状態から一歩抜け出すための基本のコツを紹介します。言葉にする力を伸ばすことで、より円滑なコミュニケーションを実現しましょう。
言語化の基本は「切り取る」こと
言葉にするということは、すべてをそのまま伝えるのではなく、「どの部分を伝えるのか」を選び、切り取る作業です。伝えたい内容の輪郭をはっきりさせることで、相手にも分かりやすく伝わります。
言葉にする=考えを切り取る作業
言葉にするということは、自分の考えや感情を「切り取る」ことです。すべてをそのまま伝えるのは難しいので、どの部分を伝えるのかを明確にしましょう。
例えば、「お客さんにいい感じに伝えておいて」と言われても、具体的に何をどう伝えるのかが分かりませんよね。この場合、「いい感じ」の逆を考えてみるのがポイントです。
また、言葉にするときは、できるだけシンプルでわかりやすい表現を意識すると効果的です。「抽象的な言葉を使わずに、具体的に表現する」ことを心がけるだけでも、言葉の伝わりやすさは格段に向上します。
「逆の言葉」を考えて意味を明確にする
「いい感じの逆は?」と考えてみると、「嫌な感じ」が思い浮かびます。
・嫌な感じ=感じが悪い、ため口で話す、ボソボソ声で話す、冷たい態度で話す
・じゃあ、「いい感じ」は? → 「好ましい、礼儀正しく伝える、明るいトーンで話す」
このように逆のパターンと比較することで、ぼんやりした言葉の輪郭がはっきりしてきます。
言語化をスムーズにする方法
言語化が苦手な人の多くは、頭の中のモヤモヤをそのまま言葉にしようとしてしまいます。スムーズに言葉にするためには、思考を整理し、具体的な視点を持つことが大切です。
似ているものを比較する
言葉を明確にするもう一つの方法は、似たものを比較することです。
例えば、「東京と台北の街並みって似ているけれど、何が違う?」と考えてみる。
・台北の方が漢字の看板が多い
・広告のフォーマットが似ている
・レトロな建物が残っている
このように、なんとなくの違いを具体的に表現するトレーニングを積むと、思考の解像度が上がり、言葉にしやすくなります。
感情を意識して「言葉の種」を増やす
言葉にするための材料がなければ、何も生まれません。そのためには、「自分の感情が動いた瞬間」を意識してみましょう。
例えば、
・好きなアーティストのライブで「感動した!」→ どの瞬間に?
・映画を観て「面白かった!」→ どこが面白かった?
感情が動いた理由を考えることで、言葉のストックが増えます。また、その感情をノートに書き出したり、人に話したりすることで、さらに言語化する力が鍛えられます。
さらに、日常生活の中で「これはなぜ面白いのか?」「なぜ心が動いたのか?」と考える習慣をつけることも有効です。小さな気づきを積み重ねることで、より豊かな表現力を身につけることができます。
伝わる言語化のために意識すること
言葉にすることは大切ですが、伝える相手がいてこそ意味があります。自分が納得する言葉でも、相手に伝わらなければ意味がありません。
その場に合った言葉を選ぶ
例えば、同僚が「この資料についてアドバイスが欲しい」と言ってきたとします。どんなアドバイスを期待しているのかを考えずに、「うーん、このデザイン微妙だね」と言ってしまうと、相手は困惑するかもしれません。
「デザイン? それとも内容について?」と事前に確認し、相手が求めているものを考えながら伝えることが大切です。
また、ビジネスの場では「結論から伝える」ことも効果的です。「このデザインは良いですが、文字のサイズを少し大きくすると読みやすくなります」といった形で、相手にとって役立つフィードバックを心がけましょう。
言語化力を高めるためにできること
言語化力を鍛えるには、日常の中で少しずつトレーニングを積み重ねることが大切です。
・「逆の言葉」を考えて、意味を明確にする
・似ているものの違いを意識して比べる
・感情が動いた瞬間を振り返り、言葉にする
・相手の期待を考えて言葉を選ぶ
・日記を書くなどして、自分の考えを整理する
言葉は「思考のアウトプット」です。モヤモヤをそのままにせず、少しずつでも言葉にしていくことで、仕事も人間関係もスムーズになりますよ。
遊び感覚でできるトレーニングばかりなので、ぜひ日常の中で試してみてくださいね!
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